OSF男声合唱団

楽友三田会OSF男声合唱団

第1回ファミリー・コンサート

編集部(若山邦紘)

楽友三田会のシニア男声合唱団が初のコンサートを開催しました。とりあえず、「速報」をお届けいたします。

写真などのマテリアルが揃ったら、後日、挿入したいと思います。

岡田先生ご夫妻、出演者のご家族、友人、楽友会関係者などで超満員になった松田ホールは、和やかで楽しい日曜日の午後のひと時でした。

帰りにお菓子の袋とジュースをもらいました。

2009年4月26日(日)紀尾井町 松田ホールにて

  
出 演 者
TenT
田中久夫、塚越敏雄、宮代進五、守谷精太郎
TenU
井上 清、筑紫武晴、長谷光男、中濱鐵志
Bar
遠藤琢雄、小高根正義、寺田 厚、豊岡守紀、
橋本 曜、舟山幸夫
Bas
菅野友一、小林 章、佐々木高、島田孝克、
中濱信生
指揮
小笹和彦
ピアノ
藤田まり子・森田康子
オーボエ
井上 憲
クラリネット
荻 智博


クリックで拡大


オフィシャルの写真が送られてきました(6/11)


楽友三田会OSF男声合唱団 指揮:小笹和彦(4期)
−クリック拡大−


井上 憲(オーボエ)   荻 智博(クラリネット)

このページの後半に、オザサが憲君のことを詳細に綴っています。「ファミリーコンサート」という意味が松田ホールに来てはじめてわかりました。ファミリーが聴きに来るだけではないのです。ファミリーが出演してくれるのです。こんなコンサートは、他所では見かけたことがありません。楽友会の奥の深さをしみじみと感じさせてくれるコンサートでした。


藤田まり子・森田康子(ピアノ連弾)

まり子さんは、ずいぶん久しぶりにお会いしました。20年ほど前でしたが、まり子ちゃんは航空会社に勤めるご主人(藤田克己君(26期))と北京に駐在されていました。筑紫さんご夫妻の初孫の坊やが生まれて間もないころです。その頃、中国では文革時代に失った時間を取り戻すべく、日本から情報処理関係の技術移転に一生懸命でした。私は講師団の一員に駆りだされて、北京での中国国務院の講習会に2度ほど参りました。全国の各省から役人が勉強に来ました。そのときにまり子ちゃんの家に行きご馳走になってきました。それ以来だったのです。


北京のお宅で

デコさんが「まり子がいるのよ」と、控え室から連れ出してきてくれました。私の開口一番、なんとも意味不明な「うゎー、大きくなったなぁ!!」・・・大笑いしました。だって、ほら、大きくなっているでしょ?私も40代の終わりごろです。この日のファミリーコンサートは、私には大きな大きなサプライズでした。

裏話をひとつ。オザサはコンサート直前になったら「お前は聴きに来ないでいい、来るな!」っていうのです。オザサの思うように70の爺様方は唄ってくれないのではなかろうかと読みました。そういうオザサの命令を無視して松田ホールに行って、20年ぶりにまり子ちゃんの顔を見ることができたのです。オザサ、ごめん、ばらしちゃったョ。


ゲスト奏者との共演


岡田先生ご夫妻

当日の指揮者、オザサ本HP主幹より「早速、ファミリー・コンサートのコーナーをありがとう」と、以下の原稿を添付して送ってくれました。心あたまるコンサートであったことが、よくおわかりいただけることと思います。


OSF Family Concert余録

小笹 和彦(4期)

 予想に反して会場には満員の聴衆。やっとのことで松延夫人を見つけ出し、ホームページ「楽友」にある「『楽友』の消長」に関する記事のコピーをお渡しすることができた。記事中に掲載した松延家での会合の写真に写っている、松延貞雄兄2期/96年8月23日逝去の若き日の姿と、その彼が情熱的に編集された会誌「楽友」のことをお話しすることができてホッとした。

すると、夫人はやおら懐中から写真を取り出し「私も今日は写真をもってきましたの。一緒に聞かせていただこうと思って・・・」。それは敬愛する兄の、最晩年の遺影であった。つづいて夫人は「今度はあなたが、これをポケットにでも入れておいてください。きっと一緒に歌いたいでしょうから」とおっしゃった。「もちろん!」。私はその微笑みをたたえた温顔を喜んで押しいただき、内ポケットの奥にしまった。

プログラムは後半に至って、あの「ふるさと」のメロディーを再現する。そして「いかにいます父母、つつがなしや友がき・・・」と歌う。その直前の「雪やこんこ」とこの曲の間には、フェルマータ付1小節の空白がある。約6拍の無音の沈思の世界。それを経て、4部に別れていた男声が一つになり、静かに、大らかにこの歌詞を歌い出す・・・。

その場面を再現します。

第1回ファミリーコンサート,松田ホール,2009.4.26
(09/07/17追補)

http://www.youtube.com/watch?v=TwCIk2WljQU

その時。私はあのマッちゃん(松延兄の愛称)の声を聞いた。ちょっと気どったバリトンの声が、普段練習していた時とは明らかに異なる、あの声が交っていた。「雨に 風につけても 思いいずるふるさと・・・」。

そもそもこの松田ホールは、松延ご夫妻の肝いりで楽友三田会合唱団の第1回定期演奏会場に決まったそうである。今回もその松延夫人とビルのオーナーである「歌のおばさん」こと松田トシ先生の特別なご縁で、色々な便宜をはかって頂くことができた。マッちゃんはいつも楽友会仲間と一緒だった。ましてこの日、この時、この場所に、マッちゃんの声が響いても、何の不思議もなかったのだ。

 オキヨの令息、憲君が音合わせのため練習場に現れたのは本番2週間前のことだった。自己紹介を始めたその顔を見て、まだ話し中なのに私は思わず「似てる!」と叫んでしまった。その表情と話しぶりが、あまりにも亡き母上に似ておられたのである。その母上、井上アキ子さんとオキヨの事については、拙文Anthology→追悼文集→「アコとカクテル」を読んでいただきたい。

その憲君から次のようなメールが届いた。<昨日は本当にお疲れ様でした(中略)。僕も今まで様々なコンサートに参加してきましたが、音楽は場所や演奏家のレベルや人数やかけた金額の多少とかではなく、その瞬間に向けてどれだけメンバーが気持ちを一つにして同じベクトルを向いているか、あるいは聴いている側の意識や参加している側の意識で、いくらでも音は変わるものなんだ、と改めて思わせていただいた瞬間でした。「いい演奏」というのは技術だけでは成り立たないという理由がよく分かりました。お世辞では決してなくて、本当に参加させていただいて楽しかったし、気持ちがあたたかくなる瞬間にご一緒させていただいたことを、心から感謝しています。

本来なら僕のような者がコンサートに参加させていただくことは場違いだったと思うのですが、偉大な父と母の息子というよしみで参加させていただけたことを感謝しております。でも、せっかく参加するなら少しでも「アネゴとオキヨの息子」としてではなく、参加できず聴くこともできなかった母の代わりに、オーボエという楽器の音色を借りて参加させていただこうという思いがありました。

僕のオーボエには母のような力強さはなかったとは思いますが、時折母の想いが僕に降りてきているような気持ちにもなる瞬間を体験することができました。大恋愛をした父と母が同じ舞台で音を奏でるという瞬間に少しでも役立てたのかなあと・・・。きっと母は僕が音楽をやってきたことを喜んでくれていることと思います。

これからも医師としての仕事を精進していかなくてはならないので、かなり多忙を強いられると思うのですが、音楽だけは死ぬまで続けてゆきたいと思っています。せっかく続けるのなら中途半端な奏者でなく、たとえアマチュアでも一目置かれるくらいの奏者を目指したいと思っております。これなら母も納得してくれることと思います。

第2回のOSFがあるときには、またお手伝いさせて頂けたら幸いです。ステマネとか受付でも構いませんので。これからも父共々、どうぞよろしくお願いいたします。>

何と素晴らしい、心うつ文章でしょう。憲君のオーボエと親友・荻さんのクラリネットの掛け合い、そして筑紫さんの令嬢・藤田まり子さんのピアノを加えた「シネマ・パラダイス」3重奏は、あたかも天上にひらめく美しい一幅の絵のように、人々の心を幻想の世界に飛翔させてくれました。もちろんそこには、愛息と恋亭主の演奏に微笑みつつも、かつての仲間たちに「もっと頑張って!」と厳しく叱咤激励するアネゴの姿がひらめいておりました。

その憲君が首席オーボエ奏者を務めるプロ級のアマチュア・オーケストラの第2回コンサートが、添付チラシの通り5月16日(土)に開催されます。曲目はすべてベートヴェン。憲君、荻さん他、メンバーは殆どが新進気鋭の若手で占められる、瑞々しい演奏となるはずです。ぜひ応援しましょう。

 前の日は終日降り続く雨。「雨があがるように 静かに死んでいこう(八木重吉作詞・多田武彦作曲「雨」から)」もいいけど、実は<本番当日も雨だったら、ベランダが使えなくて困るな>と案じていました。しかし、メンバーの中に「晴れ男」がいたせいか、当日は願ってもない春日和。お陰で何ともほのぼのとした雰囲気の音楽会になりました。

何といっても聴衆の全てが主催メンバーの近しい人達ばかりですから、遠慮会釈のないことばが飛び交います。例えば、ある男の2人の息子は、こもごも次のような感想を寄せました。

息子A 父へ。「ふるさと」の歌を聴いていたら涙がこみあげてきた。

息子B 父へ。

@「慶應讃歌」の入りはよかったネ。だけど子供がすぐ寝てしまった。おまけに、いびきまでかくから、外に出ざるを得なかった。お爺ちゃんに似たんだ!

A 休憩になったら、すぐ目を覚ました。そしてお菓子をたくさんいただいた。ご馳走さま。それにつきあっていたら後半開始の予鈴が鳴った。急いでトイレに行った。そしたら、歌手の人たちがたくさん並んで居てなかなか自分の番が来ない。年寄りはこれだから困る。わが社の「サラサーラ」でも服用していればもっと素早く「流れる」のに。お陰で、自然の欲求に逆らいながら後半を聞くしかなかった。だから自然に批判的になる。

B まずは“I'm going home”。皆さんは美しい声で“I'm going home”と連呼されていましたが、私にはI'm going tomb(墓) としか聞こえませんでした。 

そして次の“Set down servant”。servantは通常「召使」、「お手伝い」と訳しますが、私は勝手に「介護人」と訳してしまいました。必要ですよね。皆さん。

C そして極めつけは「千の風」。「お墓の前で泣かないでください・・・・」。さすがにチョットしんみりしました。

D だからいうけど、全て素晴らしい曲でした。選曲もよし、声もよし、雰囲気もよし。ふざけたコメントを書いてしまいましたが、大変楽しませて頂きました。失礼な文面なので、このメールの転送は厳禁にてお願いします。

 もう遅い。このメールは居眠り爺が寝ぼけて私の所に転送してきたため、今や世界中に広まってしまいました。それにしてもいいジョーク集です。オヤジとその仲間に対する深い愛情を感じます。とはいえ、何となく癪にさわる個所もあるので、その部分は適宜本人に断りなく添削しました。特に、B君の自社製品宣伝に加担する気にはなれず、前立腺肥大症に関わる良薬の名は「春の小川に」にちなむ上品な名称に勝手に変更しました。もしもこの症状に悩んでおられる方があれば、別途お尋ねください。本当の商品名とその宣伝者をご紹介することやぶさかではありません。ただし、あまりにも流れがよくなって、今度はppやffで失禁するかもしれませんぞ。

それにしてもいい集いでした。我田引水になりますが歌は愛であり、合唱は友情です。愛と友情のあるところにハーモニーの輪と和が広がります。OSFメンバーは、ここ以外にも多くの場で活動の「わ」を広げています。その一つ、名バリトン・遠藤君の活躍している杉並区の男声合唱団・High & Lowのコンサート情報を添付します。みなさーん、またお会いしましょう!

(09年4月28日)

憲君の出演するコンサート

遠藤琢雄(7期)君の出演するHigh & Lowのコンサート


編集部注:Anthology>リレー随筆 に関連記事が掲載されました。どうぞお読みください。