記念資料集Archive)

川島 二郎

私は大学時代、慶應のワグネル協会員としてオーケストラや男声コーラスで大分活躍した経験があり、その頃珍しかったコントラバスを弾いたこと等は今でも自慢の一つです。

男声コーラスではドイツの学生歌「自由の歌」や「五月の歌」等を演奏旅行で歌い歩いたことが記憶にあります。こんな事がらは今になっても大変愉快な思い出として残っていますが、恐らく諸君のやっておられる混声合唱も、数々のよき学生生活の思い出を残してくれることと思います。

聞くところによれば、諸君の混声合唱団もすでに誕生後1年を経て、ますます盛んに発展しつつあるとの事ですが、どうか創立当時の熱と意気を今後も長く持ちつづけていってください。

合唱は会員相互の調和が根本です。各自が勝手に自分の声を聞かせようと歌っては、決して良いコーラスはできないでしょう。各メンバーが、お互いによくチームワークをもって、調和し団結してやって行くところに合唱の良さがあると思います。この意味でも合唱が諸君にとって良い精神の糧となることを望みます。

また混声合唱が、高等学校における共学のモデル・クラス類似のものになっている事実も大いに興味をもっています。今後の合唱団運営にあたって、種々の問題が提出されることと思いますが、諸先生の指導及び諸兄の良識をもって解決されるよう望みます(談)。


編者注:
筆者は、岡田先生が恩人に挙げておられるお一人で(参照:記念文集の中の「楽友会」命名の由来と歴代会長)、ご子息川島修君(2期)が塾高に進学された縁もあり、理事・塾監局長として、音楽愛好会/楽友会の創設に尽力してくださった方です。(オザサ)

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