追悼文集

楽友会10周年を迎えて

 

渡邉恵美子

10年の歴史をもつ会、というに名実共にふさわしい成熟と発展には、岡田先生はじめ全員、先輩の皆様のご努力に感嘆を禁じえない。

音楽学校生でない学生の合唱団といっても、今ではだいぶ専門学生の規準に近づいてきている点があると思う。曲目、演奏会の規模等、どこまでがアマチュア学生で、どの辺からは専門学生という線のないところで、クラブ活動の範囲内でかなう限りの出来栄えにと望むこと。また、クラブ活動を半ば学課にくり入れられる学校女子高とそうでない学校(男子校)の違いなどに苦しさがあると思う。学生の中には半クロさんという人もいれば、又、歌のトレイニングもほとんど受けた事のないズブ白さんもいる。それが楽しいところでもあるし、同時に何となく混沌としたものを感じさせもする。しかし所詮それがこういう団体の性格でもあろう。

とにかく大学の上級の人々から先輩諸氏から、高校1年生まで一体となって歌いまくるところにこの会の意味とよさがあると思う。そしてひいき目なしに、楽友会の混声合唱はこうした団体の中では、非常に抜きんでたものといえると思う。


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