リレー随筆コーナー

「楽友三田会会報」という「絆」



島本美樹(32期)


32期の島本美樹と申します。2020年から広報チームに加わり、会報の作成に携わっています。もともと楽友三田会に深く関わる気はまったくなく、楽しそうなイベントだけちょっと参加させてもらって、つかず離れず一定の距離を置いていればいいやと思っていました。ところが、距離を置くどころか思いっきり足を突っ込み、抜けなくなっている状態。どうしてこうなったのか自分でもよく分かりません。

始めてみると、まさに日々是勉強でありました。日本語のルール、見やすい紙面レイアウトのコツ、世代の異なる方々とのコミュニケーション術などなど、知らなかったことや不慣れなことが多くて冷や汗の連続です。先輩方の教えを受けながら修行を重ねています。

コロナの影響で会報はすっかり様変わりしました。メール配信が主流になり、写真は白黒から美しいカラーへ。創刊号以来一貫して続いていた縦書きスタイルは横書きに変わりました。
会報を取り巻く環境の変化は急激でした。いつもお願いしていた印刷会社は一時休業してしまい、発送方法も工夫しないと大幅なコストアップが避けられない事態になりました。
しかしこんな状況だからこそできることもあるのではと、皆で方策を考えました。メールアドレスを登録してくれている方にはメール配信。印刷会社はネットで探せばたくさんあるし、白黒とカラーの価格差も少ない。それまでは印刷会社さんのお力を借りて原稿を仕上げていたので、すべて自分たちの責任で校正しなければならないのはプレッシャーでしたが(笑)。さらに横書きなら読みやすく、編集もしやすい…。この機会に前向きな挑戦をしてみよう!ということで、新しい会報を送り出すことになりました。
「伝統を壊すな!」というお叱りが来るかと不安でしたが、会員の皆様本当に優しい方ばかりで、暖かいお言葉をかけていただけて安堵しました。皆様からの励ましの言葉が何よりの支えになっています。

打ち合わせや編集・校正などはオンラインで行っていますが、1つだけ、オンラインではできない仕事があります。印刷した会報を発送する仕事です。メールアドレス未登録の会員と12期以前の会員(計約 350 名)に、郵送で会報をお送りしています。


「会報発送(2018年11月)」

コロナ前は、三田キャンパスの一室に十数人が集まって発送作業をしていました。 休憩時間にはお茶とお菓子を頂きながら賑やかにおしゃべり。作業終了後は打ち上げの会でさらに盛り上がる。本当に楽しい1日でしたが、コロナで三田キャンパスは閉鎖になり、大勢で集まることも叶わなくなり、楽しみにしていた機会は失われてしまいました。


「会報発送(2020年6月)」

散らかっていてすみません(汗)。自宅リビングの写真です。「集まれないなら手分けするしかない!」ということで、会報・別紙・封筒、約100人分を自宅に引き取り封筒詰めをしました。 テーブルの周りをぐるぐる回ってひとり流れ作業。揃えた書類を黙々と封筒に入れる。皆で和気あいあいと作業した日々を思うと、何とも言えない悲哀を感じました。幸いその後は、広報メンバー27期の加藤さんのお宅に3〜4人で集まり作業をするという方法に落ち着いています。
作業後に全部まとめて郵便局に持って行きます。加藤さんのご主人に車を出してもらって運んでいますが、かなり重いので結構な重労働です。「メール配信でもいいよ。」という方は、ぜひぜひアドレスの登録をお願いできますでしょうか。ペーパーレスや郵送費削減の観点からも、何とぞよろしくお願いいたします。

新年会や交流会などの行事が対面でできなくなり、会員同士を繋ぐ「絆」として、会報は以前よりも一層大きな役割を担っていると感じます。それを肝に命じ、広報チームは毎回気合いを入れて取り組んでいます。
「届いたけど読んでない。」「適当に流し見した。」という方々、おそらくいらっしゃると思いますが、ぜひいま一度、じっくりと目を通してみて下さい。現在進行形で新しい歴史を刻み続ける楽友三田会の姿がそこにはあります。懐かしい思いとともに、新たな発見にもきっと出会っていただけることと思います。

バトンは33期の竹澤雅之さんにお渡ししました。

(2022/7/5)

    


編集部 9日前に島本美樹さんにリレー原稿の依頼をしました。30分前に原稿が届きました。

素早い対応に感謝、感謝です。実際、原稿依頼やバトンリレーの依頼メールを出しても、返事もくれない人が楽友会に居るなんて許せません。信じられない時代になったのでしょうか・・・?


2019新年会

そういう現状の中で美樹さんは輝いて見えます。有難い存在です。

(2022/7/5・かっぱ)


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