随筆コーナー

鉄道開業150周年と江ノ電開業120周年



須藤武美(9期)


今年、2022(令和4)年10月14日、鉄道開業から150年を迎えます。

1872(明治5)年10月14日、新橋〜横浜(現、桜木町)の車両停車場で開業式が行われ、翌10月15日からは旅客列車の運転が開始されました。煙を吹き上げながら蒸気機関車が走る様は、当時の人々にとって驚異的な出来事であり、まさに文明開化の象徴でした。

日本の鉄道で6番目に開業した江ノ電は、去る9月1日で120周年を迎えました。1902(明治35)年9月1日の開業です。当時は藤沢〜片瀬(現、江ノ島)間の開業でしたが、全線開業、藤沢〜小町(現、鎌倉)は1910(明治43)年11月4日です。

開業前、人力車夫の猛反対により、道路への敷設を諦め、用地を買って敷設されました。もし道路への敷設であったら、現在は大変な事になっていたでしょう。民間の用地を買っての敷設のため、カーブが多いのも一つの要因です。

1964(昭和39)年10月10日から東京オリンピックが開催されました。江の島がヨット競技会場になったこともあり、何年も前から国道134号線をはじめ、江ノ電沿線の道路が整備されました。その結果、バスの業績が急上昇、電車の不要論が真剣に検討されました。しかし、オリンピック終了後からモータリゼーションの影響で自家用車が急増、道路の渋滞が発生し、電車の定時性が見直されたことや、テレビドラマ(俺たちの朝)など鎌倉、湘南ブームで、江ノ電の人気が復活しました。

先日、開業120周年記念事業の一環として、極楽寺車庫の特別見学会があり、招待されました。
普段は絶対に入室出来ない運転室に運転手の制服、制帽姿で入室させてもらえました。

1948(昭和23)年から74年間乗っている江ノ電の大きな思い出の一つになりました。

 

(2022/10/31)

    


編集部 「楽友」の大事な須藤写真館をご存じですね。現役の頃からの写真館です。

江ノ電の絵葉書はどれだけの人が買ったのでしょうか?須藤写真館は江ノ電にとっても大事な写真館であります。

先日、120周年の記念行事に招待されたのだそうです。こんな人は日本に一人しかいません。須藤運転手の姿を見損なわないように!!上の写真の運転手は須藤写真館ですよ。

以下は須藤武美写真館の「楽友」への投稿記事とフォトアルバムです。かっぱが須藤写真館を大切に思う気持ちが分かるでしょ?(2022/10/31・かっぱ)

    
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