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私はヴェルディのオペラ「シモンボッカネグラ」のBassのアリアを歌い、運よく東京都予選、本選に合格し、全国大会に出場することができました。残念ながら入賞することはできませんでしたが、以下その全国大会の模様をご紹介しましょう。
さて楽屋は伴奏ピアニストの女性も含め1か所のみがあてがわれ、皆カーテンで仕切った試着室みたいなところで着替えます。発声練習をする場所はありませんので、会場に来る前に声を作っておかなければなりません。本番前の楽屋はちょっと声出ししたり、楽譜を確認したり、ピアニストと打ち合わせたり緊迫した雰囲気です。余談ですが伴奏ピアニストの女性が何故か美人揃いで、出演者に「どういうご関係ですか」と聞きたかったのですが、そんなことを聞くと張り倒されそうな雰囲気だったのでやめておきました。 本番は公開演奏なのですが、客席には5名の審査員と関係者以外一般客は殆どおらず、さながら音大の期末試験のようだとの声もあります。さすがに全国大会ともなると猛者揃いで、演奏は皆甲乙付けがたい。その中で今回の最高位は何と69歳のBassのお医者さんで、「ドンカルロ」のアリアは実に情感豊かでした。若手はパワーがあり、きっちりと歌いますが、こういう味のある歌唱はできません。歌には年輪が如実に現れます。こういう人を今後の目標にしたいと思いました。 ただこの道は如何せんお金がかかります。このコンクールだけでも予選、本選、全国大会と出場すれば参加費だけで5万円以上、これにピアニスト謝礼その他がかかります。その意味では老後の趣味としてはいかがなものかと・・・。
(2016/1/7) ■ ■ ■ ■ ■ |
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