大分前に原稿依頼を言いつかって、年末までだとの最後通告を受けながら、今やっとの思いで書いています。
年が明けてこの春が来ると、私も楽友会を卒業して39年になります。自分が生まれて物心ついて39年前となると、気の遠くなりそうな年数ですが、実際、自分自身で経てみると、あっという間の39年です。年数に実感性はなく、主観的に感じるままだと私は思います。
楽友会に入会したのはクラスのF君が語学の授業でたまたま隣に座った時に「可愛い子が多いんで入らないか?」と。その頃はいわゆる仮面浪人中で、興味本位でついて行った感じでした。音楽は上手くはないけれど、嫌いじゃあない。父親は昔の電蓄を買い、よくレコードをかけていた。演歌、童謡がほとんどですが。昔の童謡は良い歌が多く、子供ながらに曲から景色が見えて来た思いでしたね。小学校に上がると、音楽の授業では家で聞けないようなクラシックを聞かせてくれる。音楽は哲学だと漠然と思ったりしたものです。
そんな子供時代から、いきなり合唱部所属は些かハードルが高かったが、誘われると断れない性格も災いして、どっぷりつかるようになった。80人くらいの人で、一つの作品を演じる醍醐味は語るまでもなく素晴らしいものでした。音楽を極めていない私にはなかなか辛いものもありますが、何とか皆さんについて行き、3年半(F君から誘われたのが2学期だったもので)無事卒業が出来ました。
卒業してすぐくらいに、1期の伴有雄さんが指揮するというところで一緒に歌い飲み(練習を終えた後、必ずと言っていいほど、渋谷のセンター街の今は無きニュートーキョーに行きました)、楽しい時間を過ごしました。
昨年11月の楽友三田会定演を聴かせていただきましたが、素晴らしいの一言。歌っている方々はなかなか上手く行かなかったとおっしゃったりしますが、聴いた私にはそうしか聞こえませんでした。私も出来ることなら歌う側になりたいんですが、土曜も仕事があり、練習参加もままなりません。
一昨年、岡忠さんが亡くなり、その岡忠さんがあの独特な仕切りでやられる練習はホントに今になると懐かしい。厳しくもやさしい岡忠さん、昨年4月の偲ぶ会に多くの方々が参列され、多くのことを語っておられ、一つ一つ納得し、その人徳に大いに感謝したものです。
岡忠さんはじめ多くの方々が集い今の楽友会、楽友三田会があるわけで、ますます発展し、それにほんの僅かでも尽力できたらと思う次第です。
次のバトンは同期、竹内さんへ。
(2017/1/3)
■ ■ ■ ■ ■ |