演説館(FORUM)

「会長としての思い」


慶應連合三田会会長 麻生  泰

慶應義塾の同窓会組織である三田会は全国各地、全世界にひろがり、現在、約890の三田会が存在しており、その会員である塾員数も41万人強となり ました。

私は、この度、これら三田会を束ねる慶應連合三田会の会長に再任され、責任の重さをあらためて感じております。このポストは長年、服部禮次郎さんが務めて おられたことは年配の方々には懐かしい思い出になっていることと思います。 服部さんは慶應義塾を我が子のように思っておられました。また、後任の比企会長も身体を悪くされながら立派に務められ、コロナ禍の中で務められた菅沼会長もご立派でした。その思いを少しでも大切に引き継げたらと思っております。

慶應義塾は社会からの信頼も厚く、皆様もそれを感じ、母校として誇りに思われることもあるかと思います。この伝統ある慶應義塾160年余りの歴史は、先輩諸氏が積み上げて来られた何よりの宝であります。我々にはこの宝をより磨き上げ、我々の子、孫の世代に渡す役割があることを忘れてはなりません。

現在、私が危惧していることは、社会が大きく、そして急速に変化している中、慶應義塾の若い卒業生の間に三田会離れが起こっているという話を耳にするこ とであります。

この様な変革の時代に慶應義塾に必要なものは、若い世代の人達の知力であります。いち早く時代を知り、学んだことを実学として、社会で実践し、より良き社会を実現することは世代に課せられた役割であると大いに期待をしています。

塾員となられた皆さんが社会で活躍をするにあたって、慶應義塾の人脈が如何に力になるか、お互いの情報や意見交換の場として、連合三田会は勿論、卒業 年三田会や職域三田会、地域三田会など、それぞれの果たす役割は大きいと思っ ております。懐かしい友人と出会い、昔を語るのも楽しいでしょう。しかし、それだけが三田会の魅力ではありません。

会員同士、また若い世代がお互いに助け合える場、意見や情報を交換する場として、大いに三田会を使って欲しいと思っています。昨今、人工知能活用による革新、進歩は実に大きく、アメリカでは既に実施されている無人タクシーが日本 国内を走り始める、広大な天津港では荷役作業が無人に近い状態である報告も聞きました。技術革新は今までの常識を大きく変えていきます。こうした革新す る分野に詳しい塾員に講演をして貰うなど、三田会で是非企画をして下さい。学 習する機会、発表する機会を通しての情報の数々は、三田会ならではの新しい企 画から得られるものです。「新しい時代」のテーマを掲げて、貴重な集まる機会においてお互いに議論をしたり、専門的な人材に講演をして貰うことで知見を 深めたり、三田会員全員に新たな時代への対応姿勢を伝え、自らをより成長をさせようという機会にも成ると思います。新しい学習テーマに関して講演の適任 者を見つける動きもして参りますし、各三田会内での選出お願いもいたします。

日本はアジアの中では成熟国として、人口減少と長期におけるデフレの環境下において、個々の成長する分野は有りながらも、国全体の経済成長は中国、インド、アフリカなどの成長著しい国家に加えて、欧米に対しても遅れをとってい る位置にいます。しかし、幸いなことに我々の周りには多くの成長期の国家があり、日本にはまだ多くのビジネスを含めた活躍のチャンスがあります。また、他国から魅力的だと思われるに足る、素晴らしい伝統文化や恵まれた自然環境、治安の良さ、モラルの高さ等々、誇れるものを有しています。福澤先生の教えを学んだ塾員の皆さんが、それらを大切に実践していくことで、混沌とする国際社会において、必ずやアジアの極東の国の一つとして日本が貢献する役割を担える力と機会が存在しているのです。そこにおいて塾生、塾員が大いに活躍の場が得られるよう、会長に再任をいただいた重責に応えるべく、三田会における良きリ エゾンとしての役割を果たせるよう努めたいと思います。

ベテランの三田会会員の皆様には是非、周りにおられる若い塾員の方々をお誘いいただき、三田会への魅力づくりをお願い申し上げます。

(2025/6/11)


編集部 楽友三田会遠藤会長からメールです。

楽友三田会 遠藤です。
いつもご指導ありがとうございます。
2月の祝賀会にご臨席くださいました麻生連合三田会長より、全三田会員へ向 けて強く訴えるレターをいただきましたので、できましたらホームページ「楽友」への掲載をお願いいたします。

  70周年祝賀会より

(2025/6/11・かっぱ)