暮れも押し迫る12月27日、第70回定期演奏会を聴きに行きました。
月曜日の17:30開演にもかかわらず、昨年を上回る人々。コロナがやや収まっているだけでなく(油断は禁物)、やはりモーツァルト「レクイエム」が帰ってきたことが大きいと思いました。
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みなさまご存知のようにモーツアルト「レクイエム」は、来年2月実施予定だった70周年記念演奏会で歌われる予定でしたが延期に…。
でも、延期の有無にかかわらず、横山先生や団員のみなさんの「70回ではこの曲を歌う」との気持ちが実現に至ったとプログラムに記載されており、OBとしてうれしかったです。
多くの方が言われるように、この曲のテーマは「生命」。コロナによって、私たちは改めて「生命の大切さ」を感じたこの時期だからこそ、心に響きます。
私が初めてこの曲を歌ったのは第29回定期演奏会(1980年)。
以降、何度かこの曲を歌う機会がありました。都度気づきを得られたのも、生命や人生、そして未完の謎からの問いかけがあったからだと思っています。
だから何回でも歌いたい曲なのでしょうね♪。
他の曲も、高校楽友会の時に歌った「風紋」と45年ぶりの再会。あの時には上辺しかわからなかった詩の意味が、年齢を重ねることで、神秘さや美しさがわかるようになりました。
年齢を重ねる点では、「幼年連濤」の詩には、人の素朴さや苦悩が印象的でしたし、横山先生がお持ちのK社の楽譜が、自身の現役の頃のデザインということもなつかしかったです。
「Kyrie in d」は短い中にも、若きモーツァルトが無限の力を秘めていることを感じさせてくれました。
こうした印象から、私にとっての今年の演奏会は、なつかしさとの出会いだけでなく、その経験が今、今後にどうつながられるか考える機会をもらえた特別な2時間でした。
末筆になりましたが、今年もコロナ禍の制約を乗り越え、70年の襷をつないでくれた現役のみなさん、指導者の先生方、Kプレミアオーケストラをはじめサポートされたみなさん、素敵な演奏会をありがとうございました。
(2021/12/29)